国民のほぼ全員が使うアプリの現場へ。福山YEGソウル視察研修でKakaoを訪問しました
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福山YEGのビジネス視察研修でソウルへ
2026年9月10日から11日にかけて、福山商工会議所青年部(福山YEG)のビジネス視察研修に参加し、韓国・ソウルを訪れました。
今回のテーマは、ひとことで言えば「隣の国の現在地を、自分の目で確かめる」こと。ニュースや記事で読んで分かったつもりになっていたことが、現地に立つとまるで解像度が変わります。
韓国のいまを知る――日本商工会議所ソウル事務所での講話
まず伺ったのは、日本商工会議所ソウル事務所。角舘さんから「韓国情勢および日系コミュニティの紹介」と題した講話をいただきました。

経済動向、消費者の気質、日本企業が現地でどう事業を組み立てているか。数字の裏側にある「なぜそうなっているのか」を現地の目線で聞けたのは、この後の企業訪問を理解するうえで大きな下地になりました。
特に印象に残ったのは、マーケットの規模でいえば日本より小さいにもかかわらず、政府が非常にアクティブに手を打っているという話です。国としてどの産業を伸ばすのかがはっきりしていて、意思決定が速い。だからこそ将来性を感じました。市場の大きさだけが強さではない。そのことを、数字ではなく現地の温度感として受け取れたのは大きな収穫でした。
Kakao Corp.訪問――「国民アプリ」が生まれた現場
研修のハイライトは、Kakao Corp.への訪問です。オフィス「KAKAO AGIT」にお邪魔し、グループ会社であるKakao Mobilityからサービス紹介を受けました。

ご存じの方も多いと思いますが、カカオトーク(KakaoTalk)は韓国で月間4,800万人以上が使うメッセージアプリです。韓国の人口は約5,100万人ですから、赤ちゃんからお年寄りまで含めて「ほぼ全員」が使っている計算になります。日本のLINEに近い立ち位置ですが、韓国での浸透度はさらに徹底している印象でした。
面白いのは、カカオがメッセージアプリの会社にとどまっていないことです。決済、銀行、モビリティ、エンタメ。生活のあらゆる場面にサービスが伸びていて、「連絡を取る場所」を起点に、暮らしそのものを支える設計になっています。

今回お話を伺ったKakao Mobilityは、まさに移動というインフラそのものを担う存在でした。国民の移動を背負っているという事業のスケールの大きさに、率直に驚かされました。
そして何より心を打たれたのは、説明の端々から伝わってくる「韓国の社会課題を解決したい」という姿勢です。利益をどう上げるかではなく、どんな困りごとをなくすのか。そこが事業の出発点になっている。規模はまるで違っても、商売の原点は同じところにあるのだと、あらためて背筋が伸びる思いがしました。
次世代CEOフォーラムの皆さまとの交流会
現地では、次世代CEOフォーラムの会員の皆さまとの交流会にも参加させていただきました。

言葉の壁はありましたが、「自社をもっと良くしたい」「この地域で何ができるか」という気持ちは国が違ってもまったく同じで、そこは不思議なくらい通じ合えた気がしています。同世代の経営者が、別の国で同じ悩みと向き合っている。それを知れただけでも、来た甲斐がありました。
福山に持ち帰りたいこと
今回の視察を通して強く感じたのは、事業の強さは規模で決まるわけではない、ということです。
韓国という国も、カカオという会社も、「解決したい課題」がはっきりしているから動きが速い。福山で商売をする私たちにとっても、同じ問いが立ちます。自分たちは誰の、どんな困りごとをなくすためにこの仕事をしているのか。そこが曖昧なままだと、どれだけ手数を増やしても届きません。
福山YEGでは運営専務補佐として組織に関わらせていただいていますが、今回の研修は、運営側としても一参加者としても学びの多い二日間でした。企画・準備にあたられた皆さま、そして現地でご対応いただいた皆さまに、この場を借りて御礼申し上げます。
ここで得たものは、自社の仕事はもちろん、福山の事業者の皆さまに還元できる形にしていきます。
